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伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)日本一詳しい企業研究【強み・弱み・事業内容・残業・評判・採用・就職難易度】

更新日:

◆会社概要

・日本で10本の指に入る大手SIer
・伊藤忠商事グループの「ITサービス中核企業」
・売上高4870億円、従業員数4594人

日本で10本の指に入る大手SIer

売上高の規模で言えば、日本国内のSIer10傑に入る。特に、システム構築に他社製品を利用するマルチベンダーという括りでは、国内TOP3に入ってくる(NTTデータ、NRIに次ぐ規模感)。子会社、関連会社もかなり持っている。
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伊藤忠商事グループの「ITサービス中核企業」

株式の58%は伊藤忠商事が所有しており、傘下にある。CTCの現会長、現社長ともに伊藤忠商事出身。当然伊藤忠商事に対して内販を行うが、外販の割合の方が遥かに高く「独立系SIer」と呼んで全く問題ない。

売上高4870億円、従業員数4594人

売上高 4870億円
営業利益 416億円
営業利益率 8.6%
従業員数4594人(単体)、9333人(連結)


先ほども説明したが、売上規模で見ると国内屈指の大手SIer。業界で知らないものいない。2006年時点では約3000億円程度で、ココ10数年、成長を続けている。利益率はやや高い方だが、大々的に自慢できるほどではない。従業員数は4500人程度と、大企業と呼んで差し支えない。同じような規模感のSIerは、TIS、SCSK、日本ユニシス等がある。
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◆事業内容

・システム開発の上流工程(仕事内容)
①エンタープライズ事業
②流通事業
③情報通信事業
④広域・社会インフラ事業
⑤金融事業
⑥保守運用事業(ITサービス事業)

システム開発の上流工程(仕事内容)

システム開発の上流から保守運用までを一貫して担う。とはいえ、子会社や関連会社の業務内容を見ていると上流工程が中心だろう。そうであるならば、要件定義、設計、プロジェクトマネジメント(PM)が主要な業務。ただ、構築や保守に携わる社員も多く、エンジニアとしての幅は広い印象を受ける。もちろん営業もいる。

①エンタープライズ事業【25%】

製造業、メディア、サービス、自動車、運輸、生活消費財、ライフサイエンス・ヘルスケア等、ごちゃまぜなのがエンタープライズ事業。当然売上高に占める割合も多くなる。強み④の部分で後述する「科学・工学分野」も、エンタープライズ事業部に属する。ちなみにこの科学工学分野は、原子力や風力等のエネルギー関係に強く、非常に面白い部署。

②流通事業【9%】

流通、食品・卸、小売などの企業を中心にサービスを行う。親会社等の商社向けシステムを担当するのは、この事業部に所属する流通第1本部。

③情報通信事業【36%】

携帯キャリア等の大手通信が顧客。顧客の幅の広いCTCの中でも、1番の主力事業。最近だと5G関連案件等。主要顧客は、NTTグループとKDDIグループ。

④広域・社会インフラ事業【12%】

公共事業、地銀、電力、自治体、官公庁、教育機関等が顧客。全国各地のオフィスと連携する雰囲気。事業部の部署も、地域ごとに分けられている。

⑤金融事業【5%】

メガバンク、政府系金融機関、証券等の金融機関が顧客。

⑥保守運用事業(ITサービス事業)

①~⑤は、業界ごとに区切られた事業部だったが、6個目の事業部だけは業界横断。仕事内容は、開発導入したシステムの保守運用と、クラウドやデータセンター等の基盤ビジネス。また、業界横断的な技術を各事業部に発信する役割も担う。

ただし、この事業は子会社が中心であり、CTC本体で⑥に所属する社員は多くない。CTC連結で見ると3464/8808人(6部門中第1位)。CTC単体だと、348/4276人(6部門中5位)。

まとめ【CTCの中核事業6つの領域】

出典:https://www.ctc-g.co.jp/company/ir/management/businessmodel.html

図は、CTCの公式HPから引用。ボリューム層は、明らかに情報通信とEP。配置されている従業員数の割合も多い。ただし、EPは、製造業、サービス業、メディア、自動車とごちゃまぜの部署。つまり、強いと言えど、CTCを引っ張っているのは情報通信向け事業である。
詳しくは、「3.強み」の章で説明➤➤

有価証券報告書の内容と比較すると、右のの図は、⑥のITサービス事業部の売上は、抜けていると思われる。実際は、情報、通信とEPに次ぐ売上高。

◆強み

①情報通信領域での経験と実績
②インフラ系開発
③マルチベンダー色が強い

情報通信領域での経験と実績

情報通信領域が、CTC最大の収益基盤であることは既に述べた通り。実際に、CTCと現在最も取引が多い企業は「NTTグループ」。NTTに続いて「KDDIグループ」と思われる。この2社が、CTCの2大顧客基盤である。

主要顧客①「NTT」

CTCとNTTの付き合いは、電電公社時代まで遡る。民営化後も、NTTデータと共に、数々のNTTグループ向けプロジェクトを推進してきた。その関係は、現在でも続き、2018年にはNTT向けだけで740億円を売り上げた。740億ってオービック1社の売上くらい。一緒に検証ラボなんかも作っている。
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主要顧客②「KDDI」

KDDIとCTCの付き合いも非常に長い。確認が取れているだけでも、2001年~2018年まで常にCTCの売上の10%程度をKDDI案件が占めていた。近年のニュースリリースを見ても良好な関係は続いているように見える。

情報通信領域でのCTCの特徴

CTCの強みは、通信会社のビジネスの根幹となる部分で仕事ができることである。つまり、通信会社のネットワーク回線を構築する仕事ができる。例えば、KDDIのネット回線をみなさんがスムーズに使えるのはCTCが整備したから。誰かが上手にネットワークを構築しないと、近年増え続けるデータ量によって回線は遅延する。察しの良い方はお気づきでしょうが、今後は5Gネットワークを構築する仕事が舞い込むだろう。 このように、CTCは情報通信領域の中心で仕事ができるSIer。

インフラ系開発

データセンターやクラウド等のインフラ系の仕事が多い。加えて、強み①の部分で説明したようなネットワークの仕事が多い。つまり、同業他社と比較して、ユーザーの目に見えない部分のITシステムを構築する仕事が多い印象。(↔アプリ等の開発)

売上割合第1位の情報通信事業、第3位のITサービス事業が、どちらもインフラ系の性質が強いことから判断した。※各領域のエンジニアの割合等のデータはなく、確定的な結論ではない。

マルチベンダー色が強い

大手SIerの中で、最もマルチベンダー色が強いと感じる。CTCの公式HPで事例紹介を見て欲しい。「AWSやオラクル製品等の代表的な他社製品から、どこだココ?ってレベルの海外企業の製品まで、様々な製品を組み合わせた事例ばかり。正直、CTCの製品なんかほとんど出てこない。マルチベンダーと名乗る同業他社と比較してもそのような印象を受ける。↓↓

【NTTデータ】
マルチベンダーと自称しつつも、ハードウェア以外では自社製品いっぱい。自社で開発したシステムを他のSIerに導入してもらうこともある。NTTデータを代表するシステム製品なんか山ほどある。というか、NTTは自社でクラウドも持ってるし。メーカー系の雰囲気も持っている。(参照:NTTデータ日本一詳しい企業研究
【野村総合研究所】
NRIもベンダーフリーだが、証券業界の業界標準としてNRIの業績を支える「STAR」は、普通にNRIが自社で作ったシステムである。(参照:NRI日本一詳しい企業研究)

CTCが、汎用的に提供できるような自社製品ってなんだ?と考えても正直思いつかない。そうであるならば、CTCは、多様な製品を組み合わせるマルチベンダーという表現が最も当てはまる企業。国内外のIT先進企業約280社とパートナーシップを組み、幅広い製品群をつなぎ、組み合わせることがCTCの仕事。商社系ともあり、創業当初から海外企業とのパートナーシップを形成してきた結果である。特に、シスコとの結びつきは強く、2020年アジア太平洋地域で最もシスコに貢献した企業として表彰された。もちろん日本初で、国内でもTOPの関係性。他のシステム製品企業との関係性も良好。


◆弱み

①他社製品への依存
②契約・派遣社員の割合が高い

他社製品への依存

・自社開発の経験
先ほど、他社製品の活用に優れ、真のマルチベンダーであることが強みと述べた。その裏返しで、自分たちでイチから開発を行いたい人には不向きな環境であると推測できる。特にアプリ系は少なそう。

・今後の競争
海外企業との交流が容易で当たり前になった今、今後も海外企業とのパートナーシップを独自の強みとできるかは分からない。AWSやAzureは、どこのSIerも標準装備。また、コンペで、製品のメーカー元と競合になった場合には、価格競争で勝てない。これはマルチベンダーの宿命。

契約・派遣社員の割合が高い

CTC単体では44%が臨時雇用者【3440/7716名】。競合他社だと、NRIで22%、NTTデータとNSSOL、日本ユニシスは10%以下。

※各企業によって、臨時雇用者の定義が異なる点には当然注意が必要。CTCが述べる臨時雇用者の定義が、他の企業より広義な可能性もある。

ただし、転職サイト等の口コミを見ても、派遣社員に関する記述が同業他社に比べて多いのは事実。

【契約派遣社員の割合が多いと何が問題か】
あくまで仮説の域をでないが、会社の技術力が派遣社員に依存した属人的なものになる可能性が考えられる。

普通に考えると、正社員はマネジメントで、非正規が手を動かす作業員になると思われる。そうなると会社で技術を理解する人員が、非正規個人に偏ってしまう。会社の技術的頭脳が、流動的な非正規に偏るのは危険。いなくなったら何もできなくなってしまう。

会社の業績が好調なだけに、人員の追加が間に合わなかった可能性もある。悪い点だけ述べてもダメなので、良い点も述べると、非正規が多いと会社の業績が少しくらい傾いても切れば良いので正社は一時的には安泰。

◆年収・家賃補助

平均896万
(CTC公式)

平均年齢の40才前後で、900万近くもらえると予想。家賃補助はない。借り上げマンションの独身寮はある(入社から4~5年目まで)。

◆残業時間・有給(ホワイトor激務ブラック)

残業時間

13.3時間(四季報)
13時間 (公式)


複数の転職サイトの情報を見ると、大手SIerとしては普通ぐらい。昔は「不夜城」と呼ばれ、激務と評されたCTCも、働き方改革の影響を顕著に受けていることは間違いない。

ただ、四季報と公式のデータは、直近の口コミとも乖離があり、真に受けるのは危険。公式は、ESGデータでは平均13Hという傍ら、キャリア採用の募集要項では平均残業25Hと記載。どっちですか。業績も好調で、業務量は変わっていないだろうし、急に減らせと言われても時間のやりくりは大変だろう。

良くなっていることに疑いの余地はなく、今後悪化する可能性も考えにくいが、データには不信感が残る。平均で30~40時間は覚悟しておいた方が万が一の時に安心。

有給

69.5%(就職四季報2020版)
73% (CTC公式)


有給の取得率は、CTCが公式に73%というデータを開示している。他の情報と比較しても実態に近い数字とみて間違いないだろう。年間で13~14日くらいはとれるだろう。

◆採用・就職難易度

2020年162名
2019年154名
2018年156名
(マイナビ2022より)

CTCの採用の特徴は、選考の仕方が複数あること。①選考の段階で営業、SEどちらに進むかは決めず、初期配属を入社後に決定するオープンコース。②選考の段階で、初期配属が営業になるかSEになるかを決めて入社できるジョブフィールドコース。

採用人数自体は多いので、最難関とまでは言えない。

◆参考資料・データ元・画像出典

➤会社概要
伊藤忠商事のITサービス中核企業
CTCの主要株主
伊藤忠商事との関係(記事の最初の方にあります。)
2008年~2019年までの売上高、利益額、利益率推移
単体、グループ従業員数
SIer利益率目安

➤事業内容
6つの事業部とその業務範囲
6つの事業部にそれぞれ統括される部署一覧(面接の時のキャリアプラン時にここまで言えたら驚かれそう)
広域社会インフラ領域の分かりやすいイメージ図(15枚目)
図の出典:事業セグメント別売上構成比
各事業部ごとの業績評価

➤強み
会社説明会等で説明されそうな強み←もちろん基本情報として非常に重要なので一度は目を通してみてください。
▷情報通信領域
CTCの主要顧客はNTT(2019年)
CTCの2大主要顧客はNTTとKDDI(2017年)(PDF22枚目)
主要顧客(2016年)(PDF20枚目)
主要顧客(2005年)(PDF14枚目)
主要顧客はKDDI(2002年)(16枚目)
NTTロジスコとCTCの共同ラボ
NTTドコモとの協業案件
KDDIとCTCによる会社(社員100名ほど)
KDDIの回線渋滞をCTCが改善
CTCは認証システムだけでなく、モバイルネットワークなどをKDDIに導入した実績
2021年、5G関連が好調
▷インフラ系開発に強い
インフラエンジニア、ネットワークエンジニアとは←少し難しいかもしれません。
CTCはインフラ・ネットワーク案件に強い
ネットワークインテグレーターとして認識されているCTC
SIerのブロガーから見たCTCの印象(ネットワーク系が強い)
▷マルチベンダーの色が強い
NTTはクラウドも持っている
NTTデータの自社クラウド販売
NTTデータの製品を他のSIerがパートナーとして導入
NRIもマルチベンダー
CTCと関係が深いベンダー
シスコとの関係は、アジア太平洋地域で1番
▷地味に電力向けも強い(科学システム事業部)
CTCの工学科学ソリューション
2000年代、国内の風車(風力発電)の半数にCTCが関わってきた
風力発電事業の設計から運用まで一貫したサービスが可能
2020年でも電力向けは好調(16枚目)
科学システム事業部の社員は発電系の論文も書いている。

➤弱み
▷非正規雇用の割合が多い
大前提:有価証券報告書の臨時従業員数には法的な定義がない
CTC臨時従業員数(11枚目)
NTTデータ臨時従業員数
NRI臨時従業員数の割合(9枚目)
日本ユニシス臨時従業員数の割合(19枚目)
NSSOL臨時従業員数の割合(15枚目)

➤年収
CTCの近年の年収増加具合
独身寮
寮は4または5年で出なければならない

➤残業
公式HPの残業時間13時間
公式HPキャリア採用ページ残業時間25時間
四季報13.3時間
平均残業時間を掲載する転職サイト
残業時間例①
2000年代CTCは不夜城と呼ばれていた

➤採用
直近3年採用人数
採用のコース

➤最近のニュース
日本ユニシス改名
第2審判決
裁判資料から分かる両社のキレ具合

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