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TISの日本一詳しい企業研究【事業内容・強み・弱み・特徴・年収・残業・激務・採用・難易度・評判・勤務地配属】

更新日:

会社概要

・日本で10本の指に入る大手SIer
・元三和銀行G(現三菱UFJ銀行)のシステム会社として誕生
・売上高4437億円(連結)

 従業員数19744人(連結)

日本で10本の指に入る大手SIer

売上高の規模で言えば、日本国内のSIer10傑に入る。親会社を持たず、マルチベンダー。親会社を持たない独立系専業SIerとしてはNRIと国内最大手を争う。マルチベンダーという括りで見れば、圧倒的なNTTデータに次ぐ2位集団(NRI、CTC、TIS)にいる。
NTTデータの日本一詳しい企業研究
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元三和銀行G(現三菱UFJ銀行)のシステム会社として誕生

もともとは、三和銀行グループのシステム会社として誕生。その影響で、昔から金融向けのシステムが強かった。ただ、特定の親会社を持たず、巨大グループに属さない完全な独立系SIer。ただし、三菱UFJ銀行を主要顧客に持ち、現在も関係は良好とみられる。

売上高4437億円(連結)従業員数19744人(連結)

売上高 4437億円(連結)
営業利益 448億円
営業利益率 10.1%
従業員数5680人(単体)19744人(連結)


先ほども説明したが、売上規模で見ると国内屈指の大手SIer。CTCと同じような規模感。SCSK、日本ユニシス、NSSOLより少し上。利益率も業界比較でまあまあ良い方。売上高、利益率ともに直近10年右肩上がり。(2011年の段階では、売上高3231億円、利益率4.0%だった)。従業員数は単体で5680人。大企業。
NSSOL(日鉄ソリューションズ)日本一詳しい企業研究

事業内容

仕事内容

ITシステム開発上流工程。システム開発の上流から保守運用までを一貫して担う。とはいえ、一次請けのできる会社(ウライムベンダー)なので上流工程が中心だろう。そうであるならば、要件定義、設計、プロジェクトマネジメント(PM)が主要な業務と予想できる。

4つの事業領域

TISが定義するセグメントは以下の4つ。他の大手SIerと比較するとかなり特徴的なので、各解説をよくご覧になってください。
①金融IT 25.8%
②産業IT 41.3%
③ITサービス 25.1%
④BPO
 6.9%

①金融IT

いわゆる金融業界向けのSI事業。カード、銀行、保険等金融全般が顧客。TISを牽引している事業。

②産業IT

金融以外の顧客を全部まとめた何でもセグメント。公共も②に入る。当然売上高も多くなる。

これら2つのセグメントは、他の大手SIerの分け方と大体同じ。特徴的なのは、残りの2つ。➤➤➤

③ITサービス

TISがここで定義する「ITサービス」セグメントとは、「従来型のSIではない、サービス型やプラットフォーム型のビジネスを中心とする事業セグメント」のこと。つまり、頼まれたシステムを作って終わりという従来のSI事業ではなく、継続的に自社のサービスとしてお金を取れる事業のことを指す。データセンターやクラウドだけでなく、汎用的で利用料を払うようなシステムも③に含む。金融業界の顧客に対する仕事でも、サービスの内容が「ITサービス」であれば、①金融ITではなく、こちらに含むだろう。

➤よってTISのセグメントの分け方は、顧客の業種による分け方と、サービスの内容による分け方が混在している。
➤従来型のSI事業が縮小する中で、そこからの脱却を意識した結果、このような分け方になったと思われる。

④BPO

BPOとは、「企業における各種業務の外部委託」のこと。事務処理や、電話対応など企業の一部業務を丸々委託されて行うという事業。SI事業とは異なるが、システム提供のとの親和性が高く、他の大手SIerも手を出している。例えばコールセンターのシステムを作り、コールセンター業務自体もまとめて引き受ける的な。ただし、TISのように主要セグメントの1つとしてカウントしている大手SIerは見たことがない。少子高齢化による人手不足の中で外部委託の需要が拡大すると見て、積極的に取り組んでいる。

この事業を中心的に行うのは子会社の「アグレックス」であり、この会社の売上高は300億円程度であるため、④の売上の大半はTIS本体のものではないと思われる。よって、TIS本体に就職した社員が携わる機会は多くないと予想。

事業領域(顧客企業別)

出典:https://www.tis.co.jp/documents/jp/ir/finance/annual_report/ar2020.pdf(4ページ右下)

図は、TISの統合計画書から引用。顧客別の分け方になると、「③ITサービス」の部分が金融、産業、公共に振り分けられる。(①金融IT25.8%→35.8%、②産業IT41.3%→52.2%、③ITサービスは消滅。)

事業を牽引しているのは金融、特にカード業界。ただ、代表的な顧客も各業界に分散しており、全体としてかなりバランスが良い。カード・銀行・公共と並び、製造業も結構強い(強みのところで解説)。上位10社の割合は24.9%。特定顧客へ過度な依存しない程度に、業績を支える大口顧客がいる。

強み

①カード関係システム
②その他特定分野に特化
③製造業
④明確なビジョン

カード関係システム

クレカ基幹システム国内市場シェア約50%。基幹システム開発において、クレジット取扱高主要25社のうち11社と取引実績。
デビットカード関連システム国内市場シェア約80%。

自他ともに認めるTIS一番の強み。国内では無双。数字を見れば明らかであり、ネットに情報量も多いので特に詳しく解説はしません。金融事業本部に属する6つの事業部の内、4つがカード系。決済システムの強みを派生させ、デジタル決済プラットフォーム「PAYCIERGE(ペイシェルジュ)」等の決済関連サービスも展開中。キャッシュレスの普及は今後も続き展望は明るい。

その他特定分野に特化

カード関連以外にも、特定の分野では業界TOPを誇る。富士通、日立、NEC、IBM、NTTデータと真っ向勝負せず、取るべき領域を抑えている印象。

①銀行向け情報系システム
勘定系のような金融機関の中心業務システムではなく、それらを支える情報系システムが強い。具体的には、営業支援サービスや、顧客情報管理システム(CRM)、WEBマイページサービス、コールセンターサービス等。TISが扱う情報系システムの名称が「エフキューブ」。地銀上位30社におけるシェアは驚異の80%。全体で見ても64行中38行に導入。地銀の情報系システムでは圧倒的とみて間違いない。

②エネルギー業界向けシステム
TISの強みとして金融の次に出てくるのがエネルギー向け。もともと電力・ガス会社向けシステムの実績は豊富だったが、電力・ガス自由化に伴いさらに事業を拡げた。有名なのは「エネlink」。

③国民保険向けシステム
公共向けで代表的なのは、国民健康保険連合会(国民保険に必要な業務を行う公法人で47都道府県に1個ずつある)向けシステム。47都道府県の内、12個をTISが担当。日本国の保険制度を支えている。

④外食産業の店舗管理システム
外食産業専門の店舗管理システムでも日本を代表するSIer。レストラン・カフェ・居酒屋を中心に国内市場シェアは約20%を誇る(外食事業上位200社ベース)。具体的には、売り上げ、客数予算、労働時間計画を自動生成し、計画の遂行状況を管理できる。このシステムは海外展開もしている。

製造業

出典:https://pr.fujitsu.com/jp/ir/library/databook/2019/pdf/203.pdf(富士通データブック2019年7月)

カード・銀行・公共・エネルギー等に隠れて、製造業もTISの強みである。調べれば分かるが製造業向けのシステムラインナップが豊富。ITサービスの業界別シェアランキング。ほぼ全てを「富士通」、「日立」、「NEC」、「IBM」、「NTTデータ」のBIG5が占める中で、TISは製造業で食い込んでいることが分かる。ちなみに、2019、2018、2017年とTISは連続して5位にランクインし続けている。製造業は隠れた強みである。BIG5で製造業に取り組むこととの違いをOBOG面談等で聞ければ、TIS特有の志望動機が作れそう。(富士通の資料なので富士通が赤字なってしまっています、すみません。)

明確なビジョン

TISの大きな強みの1つが、極めて明確なビジョンである。つまり、今後会社をどのようにしていきたいかという方針が非常に明解かつ面白い。今回は強みの4つ目として、その内容を説明する。2017年に策定された、2026年までにどのような会社を目指すかを記したVISIONが「VISION2026」。その達成のための戦略的な方向性は4つ。
→→基本的に、従来のSI事業(受託開発)からどのように脱却するかの方針。

出典:https://www.tis.co.jp/documents/jp/ir/finance/annual_report/ar2017_01.pdf(TIS2017年統合計画書)

【TISの今までの事業のポイント】
・顧客ビジネスの支援のみで自分の事業はしない。
・顧客ビジネスの支援もITだけ。経営に口出しとかはしない。
・個別対応中心。1社にシステム納品して報酬貰ったらおしまい。
・汎用的なサービスは、クラウドやデータセンターだけ。



【2026年に向けて4つの戦略ドメイン】
①個別対応の案件は、ITだけでなく業務まで踏み込む。
特定の企業の事業戦略から支援。つまりコンサル化。
②汎用的なITサービスを増やす。
つまり、「1つの企業のためにシステムを作る仕事」だけでなく、いろんな企業に適用でき、利用料を取るような汎用的なITサービスを拡充。
③BPO(業務委託)を事業化。
業務領域を丸ごと委託されて代行するようになる。
④そもそも自分が事業会社になる。
顧客のビジネスの支援だけじゃだめ。自分で何か事業やる。

弱み

・ビジョンの実現可能性
・待遇の比較劣位

ビジョンの実現可能性

2026年の4つの戦略ドメインと、従来のSI事業の割合は2020年には5:5になった。(2018年は3.5:6.5)。SI事業からの脱却を掲げる多くの大手SIerが口をそろえて「DX」と語る中で、TISのビジョンの明確さは際立っている。などと強みでは述べたが、全てが順調に進んでいるわけではない。

【2026年の戦略ドメイン】
①ITだけでなく業務まで踏み込む。(SPB)
②汎用的なITサービスを増やす。(IOS)
③BPO(業務委託)を事業化。(BFS)
④そもそも自分が事業会社になる。(FCB)
下の図はこの4つの戦略ドメインが売上の何割を占めるかを示した図。比率の数字は、左だりから2018年3月期、中計目標、2021年3月期。全体として35%→51%にはなった。一方その内訳をみると①と②は伸びたが、③と④は伸びていない。(①はコンサル出身者によるコンサル部隊の創設、②は決済関連サービスPAYCIERGE等のペイメント領域の増収。これらから戦略は一定程度上手くいっていると判断できる。ただ、定義の変化もあるかもしれないので、今後の発表資料を待ちたい。)

出典:https://www.tis.co.jp/documents/jp/ir/other/materials/210512_1.pdf

2018年TISのコーポレート部は、「大型プロジェクトをはじめとする従来型の受託開発案件が活況であり、人的資源に余裕がない状況にあった。そのため、マーケット開拓型への人的資源の切り替え・スキル転換、新規サービスの開発・市場投入・展開を当初考えていた時間軸で進めることができなかった」と述べていた。従来のSI事業も依然として需要があるがゆえに、簡単にはSIからの脱却が進まないと分かる。2021年までに中期経営計画の目標自体は達成できたが、「④自らで事業を行う」という大きなビジョンは現実にはなっていない。

待遇の比較劣位

同規模のSIerと比較しても、給与は低い。以下は、OPENWORKより(2021年6月1日時点でのデータ)。左からOPENWORKの30才年収予想、40才年収予想。TIS       522万 702万
CTC      631万 827万
日本ユニシス  570万 833万
SCSK     521万 715万

2020年3月期有価証券報告書記載の公式の数字で比較しても、NTTデータ、富士通、日立、NEC、日鉄ソリューションズ等、大体の大手SIerがTISを上回っている。これでは収入を重視する優秀層を引きつけるのは難しく、弱みになりうる。

年収

・30才522万、40才702万
OPRNWORK
・平均701万
(公式平均年齢40才4か月)


弱みのところで説明したが、大手SIerでは低い方。OPENWORKの数字と公式の数字が非常に近く、かなり正確な数字と思われる。給与を重視する人にとっては他の企業の方が良い。一応ポジティブな要素を述べると、業績の上昇に伴い給与は上昇している。(2017年668万円、2018年681万円、2019年701万円)

残業・有給・激務・ホワイトブラック

【残業時間】
・26.4時間(OPRNWORK
・19.2時間(転職の求人)
・16.8時間(公式2019年度)

OPENWORKのデータは、26.4時間。他のSIerと比較すると少ない方。ただし、時期、部署、トラブルで左右されることは業界の共通事項。公式が求人票で公表している平均は19.2時間。公式は、16.8時間と記載。主任、マネージェーと役職が上がってくると30時間を超えるというデータが出ている。数自体が多いわけではないが、退職理由が激務と述べている人もおり、ホワイトに働けるかは確率論。他のSIerよりホワイトな確率はやや高いレベルと推測。(非管理職はホワイト度が増す。)

【有給】
・63.1%(OPENWORK
・80.9%、14.8日(公式2019年度)

有給の取得率は、OPENWORKで63.1%。主任やマネージャーになると60%を下回る。公式は80.9%。公式のデータは、全社員を含んだ数字か等の計算方法が不明。かといって、OPENWORKも働き方改革と転職検討者の口コミであることを考慮する必要がある。よって、両社の中間くらいと考えておくのが無難。年間12~14日程度か。

採用・インターン

【採用人数】
2019年271名
2018年213名
2017年198名
(マイナビ2022より)

採用人数自体はかなり多い。22卒は200名程度を予定とある。業績を見ると、今後も横ばいか拡大と予想できる。

【インターン】
インターンは選考がなく、大きな優遇も感じないという口コミが複数ある。SIerの業務認識が浅い人は、3年の夏に参加してみるのは良いかもしれない。時間をかけずに、大手SIerのインターンに参加できる(ワーク型)。

データ元・関連資料

会社概要
沿革
人事部長が簡単にTISを紹介した記事
三和銀行、三菱UFJ銀行とTISの関係
三和銀行のシステム会社として設立(ソース不明の情報)
東京UFJ銀行との最近の事業
東京UFJ銀行との最近の事業
特定の親会社を持たない(株式状況)
TISの従業員数と売上高
SIer利益率
直近10年売上高、利益率、営業利益
事業内容
仕事内容
TISは一次請けができる
4つの事業領域
組織図
「サービスIT」の一番分かりやすい説明(1ページ目最下部)
BPOとは何か
子会社アグレックスの事業
顧客別売上高構成比(4ページ右下、2020年統合計画書)
強み
カード系システム
カード系システムで圧倒的
各領域でそれぞれに特化
銀行業界情報系システム(銀行システムの全体像)
情報系システム
金融機関向け総合情報系ソリューション F3(エフキューブ)
TISのエネルギー系とは
エネルギー系の具体的なソリューション
エネルギー事業部の求人
国保連とは
外食産業に特化した店舗管理システム
製造業
富士通データブック2020
富士通データブック2019年7月
富士通データブック2018
明確なビジョン
SIビジネスの将来性を危惧するTIS
グループビジョン2026(統合報告書2017)
弱み
ビジョンの実現可能性
4つの戦略ドメインの説明
戦略ドメイン比率
決済サービス「PAYCIERGE」
TISのコンサル部隊
決算説明会の書き起こし、最近の業績についてが自ら解説した内容
年収
OPENWORK
有価証券報告書記載の年収2020年3月期
有価証券報告書記載の年収2019年3月期
有価証券報告書記載の年収2018年3月期
残業時間
16.8時間(公式)
19.2時間の求人票
19.2時間の求人票
有給
取得日数、取得率(公式)
採用人数
採用人数2019年2018年2017年
インターン
TISのインターンの口コミ
TISのインターンの口コミ②
その他おすすめ記事
統合報告書2019
TISの現状と今後
TIS桑野社長の対談記事


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